心の声を無視して生きると起こること
心の声を無視して生きてみよう。
心の声を無視すれば、ただ静寂な心だけが残り、なんとも言えない不思議な感覚だけが残る。
心の声とは、頭の中で絶えず呟いている言葉や映像のことだ。
この言葉や映像が何なのか、冷静に考えたり、観察できることは少ない。
多くの人は、その呟きや映像を、自分が考えた思考だ、自分の考えだと思い込んでしまっている。
それは果たして本当だろうか? そもそも自分とは何だろうか?
そのつぶやきの正体をじーっと観察していくと、その裏側にある自分の本性みたいなものをなんとなく感じることができる。
宇宙空間は99%以上「何もない」空間である。
それと同様に、自分の本体は実は「何もない」ところで感じとることができる。
また、心を空にして、物事に対応することができれば、驚くほど集中力が発揮され、驚くほど疲れない。
心のつぶやきは、心を疲弊させる。
常に体を動かし続けると、すぐに疲れ切ってしまう。それと同様に、無駄に心を思考させ続けると、すぐに疲れてしまう。
実際のところ、心のつぶやきを消すことは難しい。
真剣に座って瞑想をしてみたって、どんどん雑念が湧いてくる。
気にするなと言われても、気にしてしまうことがあるように、なかなか思うように心の声を無視することは難しい。
消そうとするのであれば、何がつぶやきの素になっているのか理解することが大切だ。
だいたい心の声は感情か、直近の過去、未来の心配(特に不安)から構成される。
つまり不安定的な、不確定的な要素が素となり、それを心で繰り返してしまうことが多い。
自分が何を考えているのか、なぜ心でつぶやいているのか、理解を試みて、無視してみよう。
悩みは、悩むからどんどん膨らむ。悩まなければ、それは悩みではなくなる。
ヤンキーやガラが悪い人たちに関わるとろくなことにならないと離れることはできるのに、悩み続けてもろくなことにならないと離れられないのはなぜなのか。
悩みや不安は、考え続けたところでどうにもならない。どうにもならないなら考えないほうがいい。どうにかなるなら、考えなくったって上手くいく。
心の声が無視できないように、人間というのはできていて、だが、それを克服したときに、成長が実感できる。
暴れん坊の子供が大人になるにつれ、態度がおとなしくなるように、心も、暴れん坊の心から、落ち着いた心へ成長する。
心の声を無視して生きていこうと改めてそう思う。